松本とし子

まつもと 敏こ
日本共産党平塚市議会議員
議会の取り組み

本日、「花と緑のふれあい拠点(仮称)について一般質問を行いました

2004年9月8日

花と緑のふれあい拠点(仮称)構想について

1.花と緑のふれあい拠点(仮称)整備計画について

(1) 集客施設としての「花と緑のふれあい拠点(仮称)」

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今年3月に「花と緑のふれあい拠点(仮称)農の体験・交流の場 基本計画」が策定されました。これに向けて意見の集約がされてきました。この中で県は集客施設は、「平塚市からの要望」だといっています。

また、この拠点には年間26万人の集客を見込んでいるとのことですが、駅からのアクセスが便利な大船フラワーセンターですら昨年度の集客数は25万9千人、寺田縄の花と緑のふれあい拠点はバスか車がなくては利用できない場所にあり、花を見るより農業体験や産直販売がメーンです。

26万人という集客を見込める根拠は何かお示しください。また平塚の農業振興、市民の食料や農業に対する知識や関心を高めることにそのような大型の集客施設が本当に必要なのか、伺います。

(2) 「県と市の協調」による負担割合

この花と緑のふれあい拠点を県がPFI手法で実施した場合、どの程度の負担となるのか、そして市はどれ位の負担を見込んでいるのかお伺いします。また地元の農家の方々に協力をお願いしていますが、協力してくださる農家にはどういう補助を考えているのかもお伺いします。

なお、核に引き込む道路を県と市で折半としていますが、核である県の土地に入る目的の道路に、なぜ市も半分出さなくてはいけないのか大変疑問に思っています。この折半という話しは県からの意向なのか、それとも市が提案したことなのかお伺いします。

その後には真土金目線からの進入路も計画されています。どれだけの経費を見込んでいて、県と市の負担はどうなるのか、また農業振興といいながら広範な田畑をつぶして道路にすることが果たしていいのか、工事の際の周辺への影響も懸念されます。道路は最短でかつ有効な設計にすべきと思いますが、今の計画はベストといえるのでしょうか。お伺いします。

(3) 住民説明会

7月から金田地区の農業者、自治会などに説明会が開かれました。地元では、「はっきり言って協力してくれといわれても、全体が見えてこなくては乗れないよ。」という声がよく聞かれます。

核になる土地はPFIに任せる関係で、県ですら説明がしにくい。はっきりこうなるといえない担当課から説明される住民は、ますますわからない・・・という訳です。PFIの募集に先立ち整備事業にかかわる要望や意見書を9月末までに出してほしいといわれていますが、どんなものが出来るか判らない中で要望をといわれて、地元では大変悩んでいます。

この件は14年春から話題に上っていながらも、一番関わりのある地元農業者への具体的説明があまりにも遅れていたのではないでしょうか。この事業と平行して寺田縄から飯島に向かう道路の歩道整備計画についても、「我が家がセットバックを3mもするんだということを市内の知人から知らされた。」という方も居ます。

市の行う事業は、何よりもそれに関わる住民にまず十分な説明をするということが原則ではないでしょうか。地元住民そっちのけで周りに知らせ、いざ地元が知ったときには有無がいえないような状況を作るというやり方が目立つように思いますが、こういう点についてどうお考えか伺います。

(4) 市としてひらつかの農業振興策への展望

平塚市はこの事業の目的に照らして、どのような展望を持っておられるかお伺いいたします。実は農家の方々は、米価の低迷・輸入農作物との競合にさらされ、農業を営むことが大変厳しい状況を強いられています。

将来の展望も見出せず離農を決断する人が続出し 日本の農業、食糧はいまや瀕死の状況となっています。農業問題は地域だけで守り振興させてゆけるものではなく、国によるしっかりとした農業政策が不可欠です。

しかし今、輸入野菜などが氾濫するなかで、つくった場所やつくった人の顔が見える安心できる食料の需要が高まり、さらには自分でつくってみたいという要求も高まってきています。土に親しみ、実る喜びを知りそれが食料への感謝につながることを考えても、体験農場や市民農園などが果たす役割は大きいと考えます。

しかし、PFIの導入が地域農業の振興とかみ合うのかということを心配する声も上がっています。PFI手法で運営をするとなれば、儲けがなくてはやっていけない。地元平塚近辺の野菜や果物だけでは品数が少ないからと、季節によっては品を揃えるためによそからも仕入れる。

そして集客のためには輸入品までも並ぶような店舗になりはしないかという懸念もあります。真に平塚の農業を考えると、大勢の集客目当ての事業は逆に目的から離れることにもなりかねません。

県は財政が厳しいからと、様々な扶助費を削る状況下で15年、20年という長期間に莫大なお金をつぎ込むことが果たして県民の理解を得られるのでしょうか。全国的にも集客目的の施設の破綻が問題になっています。地域では「この話しはもう建設ありきで進められていて、先が見えない事業だというのに非常に怖い。」という心配の意見も出ています。そこで、お伺いします。

期限を意識するあまりに住民の十分な理解を得ないまま先行し、近隣農家に多大な損害を与えるようなことは絶対に許されることではありません。このまま進んでいって数年で立ち行かないようなことになったら、住民の行政への不信感は計り知れないものがあります。

PFIの募集を開始する前にもう一度、この事業の最大の目的は何か、大型集客施設建設は本当に必要なのかを検討しなおしてみるべきではないでしょうか。

この点を、市長はどのようにお考えかお伺いいたします。

再質問の要約です。

 26万人という集客数が妥当な数字なのか。この数字に振り回されて必要でない道路や駐車場が作られ、大切な田んぼや畑がつぶされることにもなりかねない。もう一度調査しなおす予算は無駄ではないはず。県はPFI手法で、核に建物を建ててその企業に年間2~3億円の維持費を出す、周辺は市と農家等でやってくれというもの。

県に行って担当課と話してきたが、平塚で誰一人、手を上げなくても核は進めていくと言っている。これでは農業振興とは無縁のただ企業の儲け口を一つ提供するという計画に思えてならない。

市も本当に農業振興ということであれば県の意向に振り回され、県の動きが見えないので市も何て言っていいかわからないということでなく生産者や市民農園をやっている人、農業に関心がある人の意見をもっと聞いて将来性のある、先が見える農業振興を進めていくべきではないか。

「建設ありきで進められてしまう」という声もある。住民や生産者の意見をじっくり聞いて進めていただきたい。そして原点に戻ってもう一度計画を練り直していただきたい。

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経済部長答弁の要約です

 集客施設は市民・農家のアンケート等をもとに県・市で協議して計画された。

26万人の集客は魅力ある施設にすれば、伊豆・箱根に行く客も期待でき、26万人以上見込めるものと考える。 

市の負担は、施設整備の規模や費用負担について農家の意向や参加農家の数を踏まえて検討していく。

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協力農家には研究会を開き市民農園・直売などの研究・検討をしていく。その中で実施する事業に具体的な支援をしていきたい。

道路の件は厳しい協議の結果、県市協調道路事業として位置づけ、秦野線交差点部分は県が、新設の侵入路は県市が2分の1ずつ負担。真土・金目線までは市が実施する。計画は周りの影響が最も少ないルートとして選定した。

 住民説明会を開いてきたが、地元農家・住民の理解なくしては成立しない。県市の情報を積極的に伝え、声を聞きながら推進に努める。 

目的・展望としては、農の体験・学習を通じ農業にふれあい、楽しむことで理解と促進を目指す。花と緑の普及促進、需要拡大を目指し振興を図るもので、これらの人を受け入れる施設は必要だ。

再質問に対する助役の答弁の要約です。

26万人の集客数は妥当な数字か?という質問だが、PFI導入可能性調査の中で見込まれるとした数字であり、あくまでも推計の数字。市としても県に、もう一度重点的に調査をするよう要望していく。 

 PFI導入・建設ありき、もう一度原点に立って練り直しをということについては、PFI導入可能性調査の中ではやっていけるだろうという判断だが、これから具体的なものが検討されていくので、今までにない練り直しも行われるべきものと考え、これも県に申し入れていきたい。

26万人の集客数は妥当な数字か?という質問だが、PFI導入可能性調査の中で見込まれるとした数字であり、あくまでも推計の数字。市としても県に、もう一度重点的に調査をするよう要望していく。 

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 PFI導入・建設ありき、もう一度原点に立って練り直しをということについては、PFI導入可能性調査の中ではやっていけるだろうという判断だが、これから具体的なものが検討されていくので、今までにない練り直しも行われるべきものと考え、これも県に申し入れていきたい。


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