松本とし子

まつもと 敏こ
日本共産党平塚市議会議員
議会の取り組み

3月議会での代表質問の内容です

2005年3月11日

日本共産党平塚市議会議員団を代表しまして、発言通告に従い大蔵市長に質問をいたします。

大蔵市政になって3年目を迎えようとしています。市長にとって2度目の予算提出、いよいよ大蔵カラーがより鮮明に出てくる時期が来たといえるのではないでしょうか。

しかし、政府の官から民へ、国から地方へという流れのなかで、国の財政支出の削減により自治体の財政は圧迫され昨年に引き続き大変厳しい運営を強いられています。政府は「三位一体改革」の名のもとに、今後2年間で3兆円の国庫補助負担金を削減するとして、05年度は約1.8兆円を削減しました。

これらの補助負担金は、一部を除いては所得譲与税、税源移譲予定交付金などの形で「税源移譲」されます。しかしその配分は人口基準などになるため、大都市と地方での格差が拡大し、これを調整するための地方交付税の役割がますます重要になってきますが、04年度とほぼ同水準に据え置かれ、多くの自治体が苦しい財政運営となっています。

国民の実態は、所得が減り続けているときに強行された年金法改悪で14年間続く保険料の値上げ、給付の引き下げや定率減税の縮小・廃止などまさに7兆円の大増税路線が国民生活の隅々まで及んで家計を圧迫しています。

小泉首相は、「財政健全化」といっていますが、大型公共事業では無駄遣いを復活・継続させるとともに、市場最高の利益を上げている大企業や高額所得者に対する大幅な減税には全く手をつけず、もっぱら庶民の暮らしを直撃する大増税となっています。

経済と景気に破壊的影響を与えるものであり、一層の財政悪化を招く道です。日本共産党はこのような大増税路線は断固中止すべきだと要求しています。

平塚市においては、このようなときだからこそ、自治体本来の使命である住民の安全と、生活・福祉を守る施策が求められています。今回はそんな市民の目線から、質問をしていきたいと思います。

1. 平成17年度施政方針から

市長は「市民との協働」に立った市政運営をかかげ、「いどばた会議」「学びトーク」などで直接市民の意見を聞く場を設け、平塚市の大きな施策には市民委員を募集してワークショップによる意見の集約をして、自治基本条例・都市(まち)づくり条例・次期平塚市総合計画の策定等を進めています。

市民の意見を取り入れることは、市の財産である市民の知恵や能力が発揮され、意識改革・行政への関心の深まりという点でも大きな効果をもたらすことと評価をしているところです。

また、今回の予算編成では市民への積極的な情報提供を行い「透明性の高い行政運営」の実現と市民への理解をさらに深めてもらうことを目的にして、予算編成過程を公表したとしています。

「ひらつか改革プラン」の計画策定の目的の第1に「市民の視点で市民とともに進める行政運営」を掲げていることからも、市民の声を聞き、市民に積極的に情報を提供するということは開かれた行政を構築する上で重要なことであると認識しています。
これをさらに意味あるものにするためにも、もっと精査してゆく必要があるのではないでしょうか。

さて、市長は施政方針で「『最少の経費で最大の効果』の考えを再認識する必要がある」とし、「民間企業の経営感覚や成果主義を導入し、限られた財源の中で、市民が納得できる施策の展開」を推進していきたいとしています。

「最少の経費で最大の効果」は市民の税を預かり運営していく立場から当然のことと考えますが、昨年の施政方針で民間活力や事務事業の見直しで効率化を図り、真に市民が必要とする事業を精査していくといわれました。市長は今年度やってきたなかでどのように精査し、効率化を図るにはどうしていこうとお考えになっているのかお聞きかせください。

今回の第5次行政改革実施計画「ひらつか改革プラン」には「市民が満足する行政サービスの向上」として、窓口開庁時間等の拡大、施設開館日等の拡大、市民窓口センターの利用日の拡大、来館できない市民へのサービスの充実、ホームページの充実など市民に喜ばれる施策が盛り込まれ、「市民の視点で市民と共に進める行政運営」でも、市民参加の推進や、市民アンケートの実施、市民参加による広報誌作成、無担保無保証人制度の融資事業の導入と、市民の声を反映した施策が取り入れられていることに評価しているところです。

しかし、重点取り組み項目として、「全庁職員から100人を削減」、「現業職員の採用ゼロ」ということが上げられています。この項目は、新聞各社が取り上げたこともあり市民の方々も驚かれた方は多いと思います。「市民の視点で市民とともに進める行政運営」では、公民館の有料化、市立保育園の民営化、学校給食業務の民間委託がうちだされ、「民間経営理念の導入と、効率的な行政運営の推進」では家庭ゴミの有料化、新たな収入確保としてホームページや市の封筒・車両等にも企業の広告を掲載するなどの策が打ち出されています。

それらは経費節減や新たな財源を求めるあまり、国や県の推し進めている官から民への方向と同じになってしまうのではないかという危惧を持っています。自治体としての公的責任をどう考えて居られるのか、市民とともに進めるとしていますが、市民の同意をどのように得ていかれるのかお聞かせ下さい。

(1)市民生活の現状をどう見るか

平成17年度予算案で市長は「少子高齢化に伴う扶助費や特別会計への繰り出し金など、経常的経費の伸びが急速である」としています。

市長は、市の現状を「社会経済情勢の変化は激しく(はげしく)、本市においても厳しい(きびしい)財政状況」という認識をされています。しかし、市民生活の実態に目を向けた政策が打ち出されていないのが大変残念に思います。扶助費は対象者が増えれば当然増えるものと考えます。

冒頭でも述べましたが、市民生活は様々な控除の縮減・廃止によりいままで以上に厳しい状況となっています。今回確定申告をした人の中には年金控除の縮小により「来年からは課税対象者になります。」と書かれた紙をもらいあちこちからため息が漏れています。65歳の夫の年金収入250万円のみで生活している夫婦は、現在では所得税も住民税も非課税となっています。

ところが来年からは公的年金控除の最低控除額が下がり、老年者控除が廃止、さらに定率減税が半減するため一気に課税対象となり、保険や医療控除などを入れないで計算すると市県民税は年間約3万円強になります。

そのため介護保険料は非課税世帯で第2段階であったものが、課税されたために第4段階になり、現行の保険料で換算しても月々2250円が3750年に跳ね上がります。所得税まで入れたら年間10万円近い金額が取られてしまう計算になります。

今度の介護保険の見直しにより、この人がもし特養ホームに入ればいままでより月額にして4万7千円も上がるというように大変な状況が市民を待ち受けています。こういう現状に、どう対応をしていこうと考えていられるのか、改めてお伺いいたします。

(2)17年度予算に対する市民の期待にどう応えるか

ア、福祉施策から

市長は「健康と生きがいに満ちた生活、福祉の環境づくり」として、高齢者の実態や介護保険サービスへの要望等を把握するためのアンケートを実施して、老人保健福祉計画・介護保険事業計画の改定を行なうとしています。

今回の介護保険制度の見直しで、国からは施設入所者の居住費・食費を保険の適用外とするなどの案が示され、市民の間では新たな大負担増が心配されているところです。

「住み慣れた家で介護を」、「脱施設」、「画一でなくその人にあったサービスの提供を」などと唱えてきたわけですが、本当のねらいは国の補助金の削減にあったということを忘れてはいけないと思います。そのために何年たっても矛盾が噴出し、保険者と利用者と事業者との間で負担が回っているだけという状況です。

市も国もサービスの需要は伸びていると評価していますが、「保険料は何とか払っても利用料が高くて使えない」という声や、「結局自分ですべて見ている。保険料を返してもらいたい」などの声は相変わらず多く、見直しの中では低所得者に考慮して保険料の段階を6段階にしたとはいいますが、その段階ごとの利用状況を把握できないシステムにしているということが問題です。

誰でもいいから、利用料が増えればいいではなく、本当に必要な人が利用できているのかというところを保険者としてつかめない限り、介護保険制度の改善はできないと考えます。

日本がかつてない高齢化社会に直面しているときに、国としての責任を放棄して地方や国民に負担を押し付ける政府にしっかりとものをいい、それに対する市長の行動を市民に知らせていくべきではないでしょうか。市長の見解を伺います。

また今は、いかに介護を受けずに元気に老後を暮らすかという視点にたって、介護予防の重要性が叫ばれています。今後平塚市が行なうアンケート調査でもその部分が重点におかれた内容になるのではないかと思われます。平塚市の高齢化率は年々上がって平成17年1月現在では16.7%になっています。

老後をいかに元気に過ごすか、介護を受けないで生活するには何が必要かということを考えたとき、まず「廃用症候群」にならない施策を打ち出すことが重要ではないでしょうか。

廃用症候群は下肢機能の低下や栄養状態の悪化による生活機能の低下、環境の変化をきっかけとした閉じこもりなどを原因として、徐々に生活機能が低下していくもので、いったん起きると悪循環となって症状が進むため早い対応がカギとされています。

そのためには、「出かけてみようかな」と思う楽しい行事や、趣味がいかせる場づくり、また新しいことを覚えられるカルチャー教室などが盛んな街づくりが必要です。

日ごろから足腰を鍛えておくことも要介護にならない重要な秘訣です。今盛んに筋トレの効果もうたわれていますが、平塚市として今後介護予防施策としてどのようなことに重点を置くのかお聞かせ下さい。

また、国は生活保護費の老齢加算を3年間で廃止するということで、平塚市は昨年月額8260円減額しました。生活保護の基準は憲法で保障された文化的で最低限度の生活としながら、あまりにも厳しい金額です。

さらに県は生保受給者への慰問金を廃止し、歩調を合わせて平塚市も慰問金を廃止しました。老齢加算の削減はさらに17年度、18年度と続くわけですが、私の知人で80歳代の女性はいままで10年近く老齢加算をもらって生活してきました。高齢で一人暮らしの彼女は年間11万円も減らされてしまい、たまの外食すら我慢しています。

70歳代から続けてきた生活のリズムが80歳を超えた今になって狂ってしまい、毎月の生活はみていても痛々しいものがあります。そんな彼女は2年間でさらに12万円近く減らされるのです。そういう高齢者の生活保護世帯に今度市は敬老祝い金の見直しといって、喜寿・傘寿・卒寿等のお祝いも縮小しました。

今までそんな厳しい実態を踏まえて各自治体が独自に慰問金や祝い金を出してきたわけですが、大蔵市長は「最少の経費で最大の効果」ということを推進するなかで減らそうとしています。高齢者のささやかな楽しみを継続・復活というお考えはないのでしょうか。お伺いいたします。

イ.農業施策から

「多様な産業と技術を創出するための産業や経済の環境づくり」をあげています。

農業では、「花とみどりのふれあい拠点(仮称)事業」の地元農家との協働による整備の中で、平成17年度は地元農家の直売所の試験運営に対する支援を行い、農業振興を図るとともに農作物の地産地消を推進するとしています。

平塚の農業施策として、その部分しか語られていませんが、平塚の農業は県下1位の生産量を誇る稲作地域。そしてキュウリ、葱、里芋、大根、キャベツ、トマト、小松菜や花き栽培も盛んな近郊農業地域です。ところが、日本の食料自給率は、カロリーベースでは40%ということで、市内の農業経営者だけの問題ではなく、日本の食糧問題として平塚市が担っている責任は大きいと考えます。

そして今、BSEやO-157を発端に食品に対する不安や輸入野菜への不信感から、つくった場所やつくった人の顔が見える安心できる食料の需要が高まり、体験農場や市民農園などが果たす役割は大きくなっています。

県が進める「花とみどりのふれあい拠点(仮称)整備事業」は、県と平塚市と関係団体等が協調して進める事業だとしていますが、財政が厳しいという県が9.5haの土地にこれから20年間莫大な費用をかけ続ける計画です。

しかも平塚の農業の振興とは全く別枠で進められているのが実態です。そのために市も農業者の協力を募っていますが、どこの農家も様子待ちから先にすすんでいません。

その原因は、「県」が農業の大型事業を進めるから、近隣の農業をそれにどう組み込もうかということから進んでいる計画だからではないかと思います。国や県のいうままの施策でいいのでしょうか。平塚市として市全体の農業をどうするかというしっかりとした方向性を示さなければ、今までの農業後継者の減少、夢を語れない農業をとめることはできません。

今従事している高齢の専業農業者だけでなく、その後に次ぐ若者の気持ちを引き出す農業施策を、大学・農総研・農協などとともに研究して具体的な形にしていくことではないでしょうか。

平塚市の農業関係者からも「本格的に農業をしたい人に土地を貸して欲しい。」「ミニ農園(30坪位)をつくって、菜園をやってみたい人に格安で貸して欲しい」という意見も出されています。

平塚の専業農業者はほとんどが会社を定年等で退職して、今までの兼業農家が専業になったというもので、耕地面積は減少しているのが現状です。

高齢化により、農繁期には人手が欲しい農家にはボランティアを派遣する組織作り、その中で農業のノウハウを身に付けた人には優先的に休耕地を貸し出しするなど、新たに農業をやりたいという人を育て支援する研修制度などを取り入れ、地域で漬物をつけたらこの人には叶わないなどの人材の発掘・養成など、地道で着実な農業後継者作りが地産地消の環境づくりとして重要ではないでしょうか。

農家の方々には、土地への強い愛着があり、長い地道な営みの上に築かれています。今回出された農作物の地産地消を、狭い範囲の計画ではなく今後の平塚の農業にどう広めていくのか考えをお伺いいたします。

ウ.教育の施策から

「豊かな人間性と文化を育む教育、文化の環境づくり」の中で、児童・生徒への安心安全な通学路を確保するため、地域との連携により、あいさつ運動の推進や通学路の環境整備をおこなうとしています。

いま、学校現場では、様々な事件が起き子供たちへの危機管理体制が問われています。今まで学校は安全なところでした。つい最近まで、日中は子供は学校、大人は仕事が当たり前でいつも家にいる人というのは稀だったはずです。

それが企業のリストラの横行やサービス残業の強要で人員削減、企業の海外進出等で仕事につけない人が続出し、働く人も過労や精神的に追い詰められストレスが充満した社会となっています。

事件が起こるたびに危機管理という面が強調されるあまり、警察との連携を強めるという動きもあります。県教育委員会と神奈川県警との間で協議されている「学校と警察の連携に係わる協定」の内容は明らかにされていませんが、県警と横浜市教委との協定書では警察からは市立学校に逮捕・身柄拘束された子供の名前や事案、概要など、学校側からは違法行為や不良行為などに係わる子供の事案や概要などの情報を提供しあうことになっています。

これは、今まで学校が警察に報告するときは充分話し合って実施してきたものを、マニュアル化された項目を教師や警察の判断で連絡することで成長期の一時的な反抗が警察に報告されて何年も保管され、監視されることになることが心配されます。

母親が子供の問題で先生に相談をしたくても、ことが重大だと警察に告げられてしまうという心配から相談できないという状況を作り出すことや、学校教育の教師と生徒の信頼関係や人権という点からも懸念されるところです。市長はこの「学校と警察の連携に係わる協定」についてどのようにお考えでしょうか。お伺いいたします。

また2月19日、青少年会館で「児童が放課後に安心して過ごせる居場所づくり」がテーマで「市民と市長のいどばた会議」が行なわれました。
大蔵市長になって学童クラブの公設化が実現し、ますます学童クラブへの期待が高まっているところです。そこでお伺いいたします。

いどばた会議では、障害を持った児童の放課後の安全と学童クラブの受け入れについて意見が多く出されました。私も以前から相談をいただき、色んな機関に伺いましたが難しい現実にぶつかりました。障害児には一人に一人の指導員が必要となり、市の補助を受けても運営できないという大きな壁があります。

参加された市民からは、小学校に入ったが幼稚園の子より早く帰ってきて、毎日がくたくたになるという意見も出されました。障害を持った子供の親御さんには一生育児と介護がついて廻り、死の寸前まで子供のことを心配し続けるのです。

どうかそういう親御さんが仕事があるないに係わらず子供を預けられる場所を、養護学校との連携を図るなど、是非できるところから一歩進めていただきたいと思いますが、お考えをお聞かせ下さい。


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