松本とし子

まつもと 敏こ
日本共産党平塚市議会議員
活動ファイル

「郵政民営化」法案、否決!

2005年8月10日

050810-1

8月8日、郵政民営化法案が参議院で否決され、小泉総理は衆議院を解散しました。

自民党議員の中からも「造反者」というレッテルを貼られても反対した「郵政民営化」とは、どういうものなのか・・・。

そして、廃案になったにもかかわらず、まだ小泉総理がしきりに「郵政解散」「郵政選挙」だといってこの法案にこだわるのはなぜなのか・・・。皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

小泉首相は「郵政民営化」をすれば、いまよりサービスがよくなるといっています。

050810-2

民間の大銀行は、採算が取れない・儲けにならないところは、地方だろうと都会だろうと閉鎖し、6年間で4000店舗を切り捨ててきました。

銀行では、口座を置くと利息はほとんどなくても、「手数料」としてしっかりとっていきますよね。それでも、採算の合わない所はどんどん撤退しています。

郵便局は全国どこにでもあり、まちにまで出ることのない地方の高齢者にとっても、公共料金を払ったり、年金を受け取ったりと、まさに生活に欠かせない存在です。

ところがこれを民営化したら、高齢者は利子もほとんどない状況で通帳を持っているだけで手数料を取られるのでは口座をおいて置けません。民間銀行に経営をまかしたら高齢化が進む地方では、採算が合わなければ即撤退ですよ。

小泉さんがいう、「今よりよくなるサービス」ってどんなことなのでしょうか!

「民間なら必ずやっていける」って?

小泉首相は、「大手が手を出さない富裕層以外の分野を開拓していくのも民間の知恵。民間なら必ずやっていける」と、あくまで強気です。

小泉さんになってからも、「必ずやっていける」という「民間」の銀行が危ないといって、どれだけの国民の税金を投資してきたのでしょう!

郵政を民営化したら、公務員が減って税金が節約できる?

いまの郵政公社は、「独立採算制」ですから、国民の税金は一円も使っていません。郵便局の職員の給料は税金ではないのです。

小泉(自民・公明)政府は、そんなことで国民をだましてまでも、民営化しようというのでしょうか。

郵政公社のままでは、赤字になる?

050810-3

更に、「郵政公社のままでは、赤字になる」といっています。

竹中平蔵郵政民営化担当相は、「民営化会社になって新規の事業で利益が出る可能性がある」とか、「公社は税金も、預金保険料も払っていない」ともいってきました。

ところが、日本共産党の佐々木憲昭参議院議員の質問に、竹中担当相は、完全民営化される 2016年度の利益は、民営化会社では600億円の赤字となり、公社のままでは1,383億円の黒字になる見込みであることを初めて認めたのです。

そして佐々木議員は、民営化して赤字になれば法人税も国に入らない。しかし公社のままなら利益の半分を国庫納付金として納めた後でも692億円の利益が残ることを指摘して、竹中担当相の弁明をくつがえしたのです。

国会の答弁で認め、ここまで明らかにされても、まだ民営化を強行しようという小泉内閣とは一体何なのでしょうか。国民の財産を企業の食い物にして後はどうなろうとかまわないという小泉首相が進める「行財政改革」って、どう考えても怖いですね。

小泉さんの強行の裏にはアメリカと大銀行・保険会社の強い要求が。

050810-4

サービスのいい郵政公社が、頑張っていては自分たちの儲けのジャマ。持っている郵貯・簡保の総額340兆円は、自分たちの手におさめたい。これが日米の大銀行・保険会社の思惑です。

郵政民営化の法案を作る際に、日本とアメリカ政府の担当者が18回もの秘密の会談を持ってきたことも明らかにされています。

郵政公社は国民の財産であり、なんといっても「安心」が、ここまで国民を引き付けてきた所以ではないでしょうか。

危ない橋を渡っても儲けようという民間銀行や保険会社に、国民のささやかな蓄えを渡すわけにはいきません。

さあ、衆議院選挙だ!

050810-5

小泉首相は、自分の思いが通らなかった国会は「解散」だ!とばかり、自民党内で反発があろうと何が何でも解散を強行しました。

理屈もなく、がむしゃらに強行する政治は、国民が必ず見抜くと確信します。

廃案になったにもかかわらず、国民投票をしてでも郵政民営化を強行しようとしている小泉首相に対し、「怖いねぇ!」「独裁者だっ!」という声があちこちから聞こえます。

今の痛みのあとには、明るい未来があるといってきた小泉行財政改革。この後にあるものは、所得税の引き上げと消費税の増税です。

いま空前の利益を得ている大企業には、一切手をつけようとしないまま、増税は庶民にだけ。

今度の選挙で、日本共産党に多くの皆さんの力を結集していただき、小泉政権に審判を下しましょう。


新着記事

  • 過去の記事

  • しんぶん赤旗の申し込みはこちら
  • JCPWEB.JPは、日本共産党の議員・候補者・議員団・地方組織のサイト制作・管理・サポートをしています。ホームページ開設・リニューアル、ブログ制作・運営サポートなど、お気軽にお問い合わせください。

リンク

PAGE TOP