松本とし子

まつもと 敏こ
日本共産党平塚市議会議員
ほのぼのタイム

映画「いのちの山河」に学ぶ

2010年5月10日

8日、平塚中央公民館で映画「いのちの山河」が上映されました。私は、これをどうしても見たくて会議を早退して(すみません)午後の部に行ってきました。

 この映画は、今から50年も前に1歳未満と60歳以上の医療費を無料化した岩手県沢内村(現在西和賀町)村長深澤晟雄(ふかざわまさお)氏を描いたもの。

 当時、豪雪・貧困・多病多死という三重苦を抱え、乳児死亡率が全国で最悪といわれた沢内村で、1957年(昭和32年)、村長に就任した深沢氏は、「村民の命を守る」行政に取り組んだ実話をもとにした映画です。

 深沢村長が掲げた「生命尊重」の理念は、村民の心まで変えていくのでがわかりました。高齢者が無料で病院にかかれるようになると、おばあさんは嫁が具合が悪そうにしていると「病院で診てもらって来い」と優しく言ってくれる様になったと言います。住民に優しい行政は、優しい住民を作り上げるのです。

このことは逆に、人を使い捨てるような働かせ方、自己責任を追及する政治は、互いの競争心をあおり、人の心を殺伐とさせ、あらゆる「生命」を粗末にすることに繋がっていくということを、さまざまな事件が証明しているように思えます。

 「医療費の無料化」は国民健康保険法違反だと国に指摘された時、「貧困から村民のいのちを救うには、医療費無料化は必要なことだ。国民健康保険法に違反したとしても、少なくとも憲法には違反していない。」と日本国憲法第25条を読み上げ、「本来 国がやるべきことを、国がやらないから村がやるんです!」と言い切ったとき、お腹から突き上げるように涙が出て止まりませんでした。

人間が大切にされること、人間としての尊厳が守られることが、こんなにも心打たれるとは・・。いかに今の社会がおかしくなってしまっているかということが、止まらない涙に気づかされました。

この映画は、財源がないからできないのではなく、住民の強い願いと、行政の強い理念を持って行えば実現することを教えてくれました。

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家の玄関で咲く西洋オダマキ


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