松本とし子

まつもと 敏こ
日本共産党平塚市議会議員
活動ファイル

横浜地裁のアスベスト訴訟、あまりに不当な判決

2012年5月29日

何ともあわただしい5月。行事に追われ、書くことが一杯あっても書く時間がないという日々を過ごしています。各団体の大会や総会の時期でもあり、私達議員団もフル回転しています。

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(ジャガイモの花が真っ盛りです。)

そんな中で、特筆したいのが25日に行われた「横浜アスベスト訴訟」の不当判決です。

アスベストによる健康被害で苦しむ建設業関係の従事者や家族が「命あるうちの解決を!」と訴えてきたアスベト訴訟で、横浜地裁は「国・メーカーに違法性は認められない」という判決を下しました。余りにも不当な判決に怒り心頭です。

横浜、東京、札幌など各地で闘っているアスベスト訴訟の最初の判決ということで、マスコミも取り上げてきました。「アスベスト(石綿)」は1970年代から耐熱・耐火材などに指定されて建設現場で長年使用されてきました。吸い込むとアスベストの細かな繊維が肺に刺さり、それが20年30年という潜伏期間を経て、中皮腫や肺がんとなって発症すると言われ、「静かな時限爆弾」とまで言われました。

1972年にはその危険性(発がん性物質)を国は認識していたにもかかわらず、使用を禁止せず、建設メーカーも使用し続けてきた。国が使用を完全に禁止したのは今年の3月だといいます。この対応の遅れが多くの患者を生み出し、亡くなられているのです。国の意識の欠如、メーカー側の責任が当然問われるべきではないでしょうか。

県内の建設労働者やその遺族がおこしたこの裁判では、原告75人中47人がすでに亡くなられています。横浜地裁に提訴して4年、その間にも16人の原告が亡くなられている厳しい現実に、余りにも非情な判決ではないでしょうか。

アスベスト被害は国の怠慢が明らかであり、もう患者は待ったなしであるということを、強く訴えて行かなくてはならないと思います。

私は今回の判決を聞いて、こうした反社会的な判決を許していたら、昨年来の福島第一原発事故によって今後起こり得る健康被害に対しても、国・東電の責任があいまいになりかねないという危機感を持っています。

アスベストの危険性を知りながら、対策をとらなかった国の責任は明らかであり、裁判で「石綿被害の補償制度の創設について検証する必要がある」と言っているなら、原告の訴えを認めるでべきではないのか。非常にもどかしい思いがします。


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