松本とし子

まつもと 敏こ
日本共産党平塚市議会議員
議会の取り組み

教育委員会定例会で、中学校給食について議論

2013年2月15日

昨日行なわれた教育委員会定例会に於いて、平塚市の中学校給食の方向性が議論されました。中学校給食検討委員会の報告書に対し、教育委員から何点か質問が出されており、1月の定例会では、その回答が読み上げられました。今回は、いよいよ教育委員会の結論が出されるとあって、傍聴者も定員の10人を超え、会議の冒頭に、委員会に承認を求める場面がありました。

● 各委員から中学校給食の意義と重要性を、基本の部分から語られました。

*中学生は成長が著しい時期であり、学校給食による栄養のバランス(特にビタミン・ミネラル)が大変重要である         

*家庭環境が違っても、同じ時間に同じものを食することにより社交的心をはぐくむ                                    

*地産地消、作る人への思い、旬のものを食べ食文化を養う。 

*(実際に給食を食べている他校の生徒たちの声)暖かいものが食べられ、暖かい汁ものが出ることが喜ばれている。      

● また、保護者側からの視点に立った意見、

*共働きの家庭では、小学校にはなかった「弁当」を作る時間の大変さ。これがなかったらどんなに楽か。 保護者の負担を軽減してほしい。                           *親がシフトで働いていると、弁当を買わせることもあり、栄養も偏る。                           

● 学校現場サイドからの意見

*中学校はとんでもなく忙しい。授業時間も980時間から1015時間に増え、隙間がなくなってきている中で、給食の時間を考えると厳しい。      

*食物アレルギーの問題が出てきており、給食では個々の対応が難しい。

*いま、読書活動推進事業、清掃活動に取り組んでいる。また、部活や生徒会活動といった取り組みは長期にやって成果が出るものであり、日課にしわ寄せのないようにしてほしい。

◎これまでの中学校給食検討委員会報告書の考察でも給食の意義は充分言い尽くされている。弁当は家族への感謝が培われるが、子供の好きなものに偏りがちで栄養のバランスの問題、家族の負担の問題がある。また、「給食」となると財政負担が大きい。83棟ある学校建物のうち、30年以上たっている建物は62棟ある。トイレの洋式化、安全な環境整備など、課題が山積している。

そうした中で、検討委員会で出された4つの提案である

①保護者の負担軽減を考慮した方法

②家庭からの弁当、または外部からの昼食の提供により昼食が確保出来ること

③配膳・片付けの時間のために日課にしわ寄せがないこと

④市民の税負担をできる限り抑えること  を受け、業者弁当で対応することとしたい。

◎ミルク+家庭からの弁当または業者弁当の併用方式+栄養士による業者弁当に生徒の声、栄養的な指導・助言をすることを加え、その人件費の一部を市が負担することも検討していきたい。H25年度に1~2校で試行を初め、学校のニーズに合った形で、H26年度以降順次広げて行きたい。

とまとめました。

●物価の上昇や財政の見通しがよくなった場合、「中学校給食」再考の余地は?

◎優先すべきことが終わった場合は、再び取り上げ検討したい。

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検討委員会の報告書で最後に出された「4つの提案」をクリアする手段はただ一つしかなく、その「業者弁当」にまとめられた形となりました。

image

(政府統計:学校給食実施状況等調査から)

財政を語ったら、どの自治体も五十歩百歩。そこで自治体の長が何を優先するのかで方向性が決まると思います。確かに一旦始めるとなったら、維持管理、運営、先生の負担、授業時間の変更、滞納者への対応など新たな問題は出てきます。しかし、全国47自治体のうち、30自治体が90%以上の中学校で給食を実施し、全国平均でも82.4%となっていることからも、学校給食の意義の大きさ、雇用の創出、経済効果など全体を見て考えてほしいなと思います。


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