松本とし子

まつもと 敏こ
日本共産党平塚市議会議員
活動ファイル • 議会の取り組み

9月議会で質問

2019年9月14日

9月議会での質問は9日~12日までの4日間で行われました。

私は11日の午前に質問をいたしました。

平塚市の上位計画である「平塚市総合計画~ひらつかNEXT(ネクスト)~」(8年間)の上半期が終了し、今後残り4年間の「平塚市行財政改革計画」の見直しが行なわれることから、この問題を取り上げました。

総合計画の柱は、この間国が求めてきた人口減少社会にどう対応していくかが重要課題とされ、国が進める「効率的・効果的な行財政運営によるまちづくり」「民間活力の積極的活用による効率化」をはじめ、公共施設の縮減や複合化、収入の確保策などが中心に進められてきています。

そのために、今平塚市ではどうなってきているのか。市民の方々にも「なんでこんなに生きにくくなってきているのか」、どこに原因があるのかを考えてほしいという思いで質問をしました。

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質問項目は以下の通りです。

1 平塚市行財政改革計画の見直しについて
( 1 ) 公的サービスの市場化がもたらすもの
2 平塚市庁内におけるセキュリティ対策について
3 諸課題
( 1 ) 学童保育の保育料について
( 2 ) 保育園の給食費自己負担について

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(1)公的サービスの市場化がもたらすもの

第1に、PPP/PFIなど、企業からの提案で市の施設の建設から運営まで任せる事業によって、市の職員の専門性が活かされず、質の低下が起こる。

第2に、市民は意見を言っても、住民の声より企業の利益が優先されるため、行政に対する不信感が募る。

第3に、民間運営によって更なる「受益者負担」が求められ、住民は「主権者」から、「顧客」にされてしまう。

第4に、公共施設に民間が次々と参入することは、個人情報漏えいの危険性が高まるとともに、図書館や博物館など市の歴史や知的財産の継続・蓄積が危ぶまれる。

第5に、今平塚市の人口が大して減少していない段階で施設を縮減されたら、自治会をはじめ、ボランティア活動、市民活動・生涯活動などに大きな打撃を受け、結果として困るのは行政である。

第6に、働き方改革は名ばかりで、費用対効果を優先させるため、委託職員は常に最低賃金すれすれの官製ワーキングプアにされ、不安定雇用をさらに増大させることになる。

第7に、公立幼稚園・保育園の削減は、子どもの育成に対する公的責任が薄れ、制度が弱体化する。

第8に、平成の大合併の後に起こった東日本大震災では、救助に当たる職員が少なく、大きな問題となった。アウトソーシングやIT化による職員削減は、いつ来てもおかしくないと言われている災害時に、重大な問題が発生する。 

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今の国や自治体の動きに対し、多くの市民がこのような思いや危機感を持っている。市もこれまでは「できない」として来た事業さえも、国の圧力によって、無理やり理由を付けて進めようとするために、市民との間の信頼関係が薄れ、市民の間に「何を言ってもムダ」という無気力感が出ている。

こうした問題を指摘した上で、今の平塚市の実態について質問しました。

この4年間で、国が進める「効率的・効果的な行財政運営によるまちづくり」「民間活力の積極的活用による効率化」をはじめ、公共施設の縮減や複合化、収入の確保策などを進めてきた。これによって、昨年までの3年間で平塚市は25億1315万円の財政効果があったと評価している。しかし、その陰で多くの市民から苦情や不満の声が上がっていまる。

●駐車場の有料化

駐車場の有料化はその最たるもの。これまで無料だったときには、各施設利用者同志融通し合って使ってきた駐車場が、市役所や博物館などの文化ゾーンは1時間まで無料としているが、中央公民館や勤労会館、八幡山公園などの利用者には認められず、最初の1時間から300円徴収されている。そのために多くの市民がこれまで続けてきた歴史・文化をはじめ、自己研さんのための生涯学習活動、市のために行なっているボランティア活動、健康づくりなどに行き詰まりを感じている。 早急に見直すべきではないか。

 市民課・保険年金課の窓口が民間に委託された9月2日、手続きが思うように進まず、1時間以上待たされる市民で1階のホールは大混乱となった。市の都合で待たされた上に駐車場代をとられ、多くの市民から苦情が寄せられた。市は、必ずアウトソーシングの効果は「市民サービスの向上」を上げているが、そうであれば、市の都合で待たせてしまったり、生活相談で長引いたと明らかにわかる場合は駐車場代は「免除」すべきではないか。

市がそれを認めないために、市民の苦情は職員に行っている。市民の皆さんが気持ちよく議会を傍聴し、相談や手続きをし、職員も安心して仕事ができる市役所にするためには、待たせた分の時間はちゃんと保証すべきと思うが、見解を伺う。

●龍城ヶ丘ゾーン公園整備について

Park‐PFI手法で行うことになった龍城ヶ丘プール跡地問題は、「住民不在」の事業となり、住民の不満の声が強くなっている。まちづくりは市民が主体であるとする「自治基本条例」と、龍城ヶ丘ゾーン公園整備を民間主導で進めるとしていることと整合がとれていないのではないか。

PFI手法は、選定委員会のメンバーも会議録もすべてが闇の中、全体の計画が決まって初めて公表される。 自治基本条例では、「市民、議会及び市の執行機関は、対等な立場で連携し」、「まちづくりに関する情報を互いに提供し、共有することを原則とします。」とあるが、PFI手法では、市民と議会と行政は、情報の共有もされていないし、対等でもない。平塚市として、このPark―PFI手法を取り入れる条例改正の時、「自治基本条例」に合致しているかどうか、正式に会議で検証したのか。

一昨日、副市長は農道の防犯街路灯についての答弁で「横浜市が実験中であり、その一年を見て検討してゆきたい」と言われた。それが賢明なやり方だと思う。そんな小さな問題を着実に進めながら、なぜ、Park―PFIだけ、全国でどこもやっていないうちから、平塚市が一番でやろうとするのか。本当にこれが平塚の将来にとって魅力あふれる事業なのか、本当に事業費が削減されるのか。PFI事業について、全国の実態を聞くと、本当に安価か、どう検証したのか、したものを見たことがないという報告もでている。Park―PFIが、平塚市の最高法規である「自治基本条例」に抵触しないのか、そこを市民に明らかにし、将来に負担を負わせないためにも、全国の実態を検証してから進めるべきではないか。

●平塚市公共施設等総合管理計画について

平塚市公共施設等総合管理計画では、計画時から10年間で延床面積総量の4%を削減するとしている。今回の見直しで、市庁舎や市民病院、文化芸術ホールの建設で増加した分をさらに削減していくという。人口が大きく減っていない今、なぜ緊急な削減を進めるのか。また、勤労会館・青少年会館を教育会館に統合する計画が進んでいるが、教育会館には、青少年会館・勤労会館の利用者がきちんと使えるだけの部屋数を確保できるのか。

勤労会館には、毎月40回から50数回の「勤労者団体」や「労働団体」が利用している。勤労会館という特性を生かし活用してきた団体の利用をどう担保して行くのか。

青少年会館では陶芸、柔道、剣道、美術、音楽などの部屋があり、これらを利用していた団体・個人が、これまで通り使用できるのか。市民が「これまでやって来たことができなくなった」となったら、この事業は失敗と言わなくてはならない。10年後20年後の市民のためでなく、現在市民活動や生涯学習に励んでいる方々が不便な思いをしない活動の場の確保を求める。

●国のトップランナー方式による財政誘導に乗らず平塚市にふさわしい手法を

国は全国一律に物事を進めようと号令をかけているが、自治体の条件は様々である。平塚市の平成30年度の地方税収入を見ると、平成29年度、30年度とも改定時の平成27年度より増加しており、健全財政を維持している。国が進めるトップランナー方式や補助金による財政誘導に乗ることなく、平塚市にふさわしい着実な手法を進めるべきと考えるが、見解を伺う。

会計年度任用職員制度について

パートや非常勤職員を会計年度任用職員とする法改正があった。平塚市ではこの制度を開始するにあたり、どういう職種の何人が対象となり、外れる職種は何か。それによる歳出の変化はどうなるのか。また、この法改正によって、これまで働いていた人を、選考などを理由に雇止めにしたり不利益となる雇用はなかったのか。


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