松本とし子

まつもと 敏こ
日本共産党平塚市議会議員
活動ファイル

首相、大手マスコミを手中に

2013年11月13日

8日の衆参両院本会議で、任期が切れる5人のNHK経営委員の新たなメンバー(1人は再任)が決まりました。「しんぶん赤旗」でも「その顔ぶれは『安倍首相に近い』と評されるため、ジャーナリストや学者、市民団体から『安倍首相のNHKへの介入につながる人事』だとして、撤回を求める声が上がっています。」と報じました。しかし、大手新聞はこのことを粛々と報じた感を受けました。この人事案に対する採決では、共産党、社民両党は5人全員に対し、民主党は新任4人に対し、生活の党は百田、長谷川、本田三氏について反対。日本維新の会とみんなの党は5人全員に賛成という結果でした。

そんな中で「日刊ゲンダイ」の記事は、報道する側の危うさを指摘した内容で、注目しました。

IMG_52951

(この実は何の実?知多市博物館前で拾ってきました。)

NHK経営委員に“お友達”ズラリ 安倍政権の露骨すぎる言論介入

                          2013年10月28日 掲載

「皆サマ」から「安倍サマ」のNHKにする気なのか。安倍政権が示したNHK経営委員の人事案には、首相の“お友達”がズラリ。経営委はNHKの最高意思決定機関で、会長の任命権など強い権限を持つ。来年1月に任期が切れる会長人事をにらみ、日本最大の放送機関を「安倍カラー」に染めようとする狙いはミエミエだ。秘密保護法案で国民の「知る権利」や「報道の自由」を奪おうとする中、安倍のさらなる露骨な言論介入は民主主義への挑戦である。

<なぜ傍観しタレ流しているのか、この国の大新聞>

 NHKの経営委員は国会同意人事だ。衆参両院に提出された新任委員の顔ぶれは、JT顧問の本田勝彦氏(71)、哲学者の長谷川三千子氏(67)、小説家の百田尚樹氏(57)、海陽中等教育学校長の中島尚正氏(72)の4人。安倍とは全員親密な仲で、思想的にも極めて近い。よくもまあ、これだけ偏った考えの持ち主を集めたものだ。

(●印で区切ったのは私です)

●「本田氏は安倍支援の保守系財界人の集まり『四季の会』のメンバー。東大生の頃に小学3、4年生だった安倍氏の家庭教師を務めた。(略)

● 長谷川氏は「オンナは子を産み育てよ」がモットーで、少子化を口実に家父長制の復権を公然と唱える保守論客だ。

●百田氏は「永遠の0」や「海賊とよばれた男」のベストセラー作家で、安倍も作品の愛読者のひとり。「探偵!ナイトスクープ」の構成作家という経歴から、単なる「おもろいオッチャン」と思ったら大間違い。いわゆる「自虐史観」を一貫して批判し、ある月刊誌で「安倍政権の最も大きな政策課題は憲法改正と軍隊創設」と言い切ったバリバリの軍国主義者だ。

●中島氏が校長を務める「海陽学園」は次世代のリーダー育成を掲げる全寮制の中高一貫校。副理事長を務めるJR東海の葛西敬之会長は、本田氏と同じ「四季の会」の一員だ。葛西氏は財界きっての原発推進論者で、NHKの松本正之会長に不満タラタラだという。(略)                              中島氏は、葛西氏の意向に従った“松本降ろし”の刺客でしょう」(財界関係者)

恐ろしいのは、これだけ保守色の強い面々がNHKの首根っこを掴んだことだ。会長選任には経営委員12人のうち9人の同意が必要だ。新任4人が反対すれば「拒否権」が発動される。
 安倍やその取り巻きの意に沿わない会長は、簡単に葬られてしまう。
「つまり、安倍首相や偏った思想の“お友達”が、NHKトップの人事を左右し、公然と公共放送を乗っ取ろうとしているのです。狙いはひとつ。放送法第1条に定められた『不偏不党』の原則をかなぐり捨て、NHKの報道姿勢を権力の思うがままに操ること。安倍色に染まった会長の下で、原発推進の一大キャンペーンや、反中反韓の偏向報道だって始まりかねません。戦中の大本営発表を想起させる言論封殺の危機なのに、大手メディアの追及は鈍すぎます。民主主義の基盤である『言論の自由』を抹消する動きを、絶対に許してはいけません」(元NHK政治部記者で元椙山女学園大教授の川崎泰資氏)
安倍ファッショは、すでに始まっている。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

日刊ゲンダイはこのように警鐘を鳴らし、

また「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」の共同代表 醍醐聰・湯山哲守両氏は、11月5日付けで衆参両院議長と総務委員会各位宛てに以下の要請文を提出しています。

側近を大量にNHK経営委員会に送り込む安倍首相の専断的手法を許さないために同意人事の否決を!

(前文略)

国会が今回の人事を承認すれば、第一に公共放送のトップ組織が安倍晋三首相の私的組織に変質させられる危険を孕んでいること、第二にそのことによって、NHK会長をはじめ公共放送が安倍首相の画策する改憲路線の一翼を担う組織に変貌させられる入り口に立ってしまう危険があるということです。

(略) 国会が、新経営委員は財界人や「安倍首相の近親者」で占めるのではなく、その使命にふさわしい人材を登用する立場に立ち、当人事案件を否決することを切に望むものです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

安倍首相は、議員の時からNHKに政治的圧力をかけて、報道の自由を脅かしてきた人です。そして、就任直後から大手マスコミの会長らと親睦を深め、報道陣を手中に入れる動きが報じられていました。「特定秘密保護法案」に対しても大反撃すべき大手新聞が何か腰が引けた報道となっているのも、こうした背景を感じざるをえません。

(以下:しんぶん赤旗)よりーーーーーーーーーーー

あるNHK職員はいいます。

 「この人事は安倍さんがNHKをコントロールしようとする第一歩。今回決まる委員も含めた経営委員がだれを会長に選ぶのかが、いちばん気になることです。政治権力に対抗して放送していくのが、ジャーナリズムの役目。焦点になっている原発、憲法、集団的自衛権などの問題を鋭く報道し続けられるかどうかにかかわってくる可能性があるからです」

NHKの人事は目が離せません。


新着記事

  • 過去の記事

  • しんぶん赤旗の申し込みはこちら
  • JCPWEB.JPは、日本共産党の議員・候補者・議員団・地方組織のサイト制作・管理・サポートをしています。ホームページ開設・リニューアル、ブログ制作・運営サポートなど、お気軽にお問い合わせください。

リンク

PAGE TOP