張り付いたティッシュ

暑くなると思い出すことがあります。もう、１０年近く前のこと。

私は普通の人より汗かきなのです。ところが、市役所に用があっていくとき、つい、市役所は冷房が効いているから大丈夫・・・なんて思って、車にバッグを置いてノートとペンだけ持って伺う時があるのです。ところが担当課長に伺い、座って話し出すと同時にダーッと流れる汗。

課長も見るに見かねて、「すごい汗だね、ハンカチないの？じゃあ、・・・このティッシュでふく？」と使いかけのポケットティッシュを差し出してくださいました。「ありがとうございます（笑）。まさかそんなに暑くないと思っていたもんだから・・。スミマセン。」と３～４枚いただき、顔を拭きました。「ありがとうございました。助かりました！」私は、ようやくホッとしているのに、なにか課長は困った顔・・・？？。

「どうしました？」「あのさぁ、顔にティッシュが張り付いてんだよ。僕がとってあげてもいいけど、ちょっとまずいじゃない。・・・、あっ、鏡を渡すからさ、自分で取ってよ。」と机の引き出しから手鏡を出してくださったのです。

鏡をのぞくと、ちぎれたティッシュが顔のあちこちに張り付いているではありませんか。「いいティッシュでなくてごめんよ、もらった物だからさ。」と。課長の困った顔と、鏡に映った自分の顔がなんとも可笑しくて、要件が済んで車に戻る間も思い出し笑いが・・。その温かい課長さん、今も地域でご活躍です。

皆さん、ティッシュで顔を拭いたら、要注意！

オバさんより（２００７年　箱根彫刻の森で）